◆私立中学受験にお金はいくらかかる?
中高一貫校を検討しているご家庭もあるでしょう。受験準備期から受験、そして入学後、どんなお金がどれくらいかかるのか、詳しく見てみましょう。
◆データで見る私立中学VS公立中学
中学でかかるお金は、公立と私立でどれくらい違うのでしょう? まずは、一般的なデータを見てみましょう。
文部科学省「平成26年度子どもの学習費調査」を参照すると、次のような違いが見られます。※2017年7月時点では最新の調査になります。
<中学校3年間でかかるお金>
公立=145万円
私立=402万円
(学校教育費のほか、学習塾や習いごとなど広く教育にかかるお金を含みます)
私立中学は公立中学の3倍近い教育費がかかり、金額にして3年間で257万円もの差があることがわかります。ただし、これはあくまでも平均データで、学校によってはもっとかかるところもあります。また、子どもによっては私立中学に進学後も学習塾や家庭教師にお金がかかるケースもあり、個別のケースではさらに差が拡大する例もあります。
ちなみに、「私立に進学すれば塾代が浮く」と説明している学校もあるようですが、実際には私立中学でも2人に1人が通塾をしているというデータもあります。
◆塾にかかるお金とは
私立中学に入るには、受験を経て入学をします。そのため、受験準備のための塾費用も無視できない負担になっています。
私立受験を考える子の場合、小学校3・4年生くらいから本格的に塾通いを始め、5年・6年で進学クラスに入れば、年間100万円は下らない費用がかかります(下記参照)。
<進学塾の費用の例(年間)>
入塾料:2万円
授業料:38万円
テスト代:4万2,000円
教材費:1万8,000円
維持管理費:3万円
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計 49万円
これ以外にも、季節ごとの講習会や合宿などもあります。
<講習会などの費用の例(年間)>
夏期講習会費用:7万5,000円
夏期合宿費用:7万5,000円
冬季講習会費用:5万円
正月講習会費用:3万円
特別講習の費用:18万円
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計 41万円
さらに、通塾に関しては、こんなものもかかります。交通費は遠方から通っている人であらば、もっとかかる例もあります。
<その他の費用の例(年間)>
交通費(バス代、電車代など):12万円
夕食費:16万円
携帯電話:4万円
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計 32万円
◆受験期もお金がかかる
小6になると、受験校を絞るための学校見学や学園祭などで数校を回り、その交通費などがかかるほか、過去問集なども購入します。受験料は1校につき2万~3万円で、たいがいは3~5校程度受けます。また、親子面談、あるいは2次面接がある場合には、面接にふさわしい洋服を親子で購入したりします。
なお、試験の結果、「合格」となると、所定の日までに入学金などを振り込まなくてはなりません。その期限より前に次の試験の発表があればいいのですが、そうでなければ少なくとも払い込んだ入学金は戻りません。
入学時にかかる費用としては、前述の入学金のほか、授業料、施設利用料、制服代その他がかかります。中には寄付金がかかる学校もあり、入学時が費用のピークといえそう。
<制服・カバンなど>
制服一式 5万1,765円
ベルト・靴下 5,200円
体操用品 1万8,650円
通学用バッグ 5,450円
サブバッグ 3,450円
定期入れ兼財布 1,050円
通学用靴 6,830円
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計 9万2,395円
<授業料など(年間)>
授業料 33万円
教育充実費 10万2,000円
父母の会会費 9,000円
修学旅行積立 6万円
生徒会入会金 1万2,000円
諸費用 13万1,424円
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計 64万4,424円
◆こんな費用もかかる?
通学では定期券を持ち歩くことになり、この交通費もかかります。また、入った部活動によっては、ユニフォームをそろえ、用品が必要ならそれを購入する費用がかかります。一方、遠征などが多い部活だと、そのたびに遠征費がかかります。
そのほか、任意で夏休みの海外ホームステイなどもあり、参加費は50万円など大きな費用が発生します。
また、高校入学時には、中高一貫校であっても、入学金がかかります。これも忘れずに準備をしておく必要があります。
◆受験する・しない?家族で話し合いを
塾で進学クラスに入るなどした場合、子ども自身が受験を嫌だと拒否することがなければ、なかなか乗ってしまった船を下りることがしにくくなるのが事実です。
そのため、私立進学クラスか公立コースかを選ぶ小5の時期くらいまでに、夫婦、あるいは子供も含めてよく話し合うことが大事ですね。
あるじやん
2017.7.7