12歳。子どもの教育環境は「選ぶ」時代」

 

子どもにとって、小学校卒業は大切な分岐点だ。中学からどんな教育環境に身を置くかによって、未来も大きく変わる。いまや12歳の進路は自ら選ぶ時代でもあり、親ものんびりはしていられない。中学進学の状況や、子どもの進路を選ぶ上での親の視点について、中学進学情報に詳しい大手進学塾・日能研に聞いた。

 

公立の学びか、首都圏に約300校ある私学か

「当たり前」を疑わず「公立で学ぶ」ことを選ぶか、首都圏に約300校の多様な選択肢から「私学で学ぶ」ことを選ぶか。

 

中学進学には家庭での「選択」が必要です。今年、首都圏で中学を受験した小学生は5万7700人に及びました。これは、卒業した6年生の19%に当たり、約5人に1人が受験をした(=進学先を選んだ)ことになります。「子どもに合う教育環境を選ぶ」ことは、もはや特別なことではないのです。


 公立の学びとは、国が必要とする人材を育てるための教育観にもとづき、学習指導要領という枠の中で、日本全国で展開されている学びです。国の方針=政策によって導かれる学力という意味で、「政策学力」と言えるでしょう。それはいわば、そのときどきの政策によって、簡単に変わってしまうものです。たとえば、1970年代の「現代化カリキュラム」。いわゆる「スプートニク・ショック」を経て、アメリカが「教育内容の現代化運動」を掲げ学校教育の充実をはかりました。これに連動して日本でも世界に負けない国際的な濃密なカリキュラムが組まれました。ところが、現代化カリキュラムは、現場で運用しきれず、大量の「落ちこぼれ」が生まれ、大きな社会問題に。

その対応として、一転、1980年に学習内容が削減され「ゆとりカリキュラム」に切り替わりました。目指した「世界へつながる学び」が、「国内の不満をつくらない学び」へと変わってしまったのです。そしていま、学力低下批判を受け、総合的な学習から量の拡大へ。このように「政策学力」は、うつろいやすいものだと思います。


 一方、私学には、政策に左右されない自由な学びがあります。それぞれの私学の理念や想いから導かれる学び。いつでも未来に向けて展開する個性あふれる学びは、連綿と受け継がれ、守り続けられています。いつの時代でも、私学は「世界への学力」を育てようとしています。私学の学びはブレることがありません。そして、時代の中で必要に応じて変容していきます。子どもたちと共に、私学も、成長し続けていると言えるでしょう。

 

人生の礎となる「私学で学ぶ6年間」

 

私立中高一貫校といえば、「東大合格者数」など、難関大学への合格実績がまず浮かびますが、それは単なる結果にすぎません。

私立中高一貫校は大学に接続するための教育機関であるとともに、世界へ通じる入り口でもあるのです。

 

多くの私学では「大学進学後、社会に出た後に活躍できる素地」をつくることに主眼をおいています。

ものごとを多角的に見る力や「当たり前」を疑う力、「未知」や「困難」に対峙する力、協働する力、探求する力などを、子どもたちが自ら育んでいきます。

授業はもちろん、各行事や日々の生活の中からも学んでいます。それぞれの建学の精神、教育理念、育成方針、考え方、文化、環境、未来への想い・・・・・・。

6年間、学びと共にそれらの「文化遺伝子」を育む。自分自身の「価値観」や「学習観」をつくり、それをあわせもって世界へはばたいていきます。

 

国際理解教育、科学や環境教育、リベラルアーツ、さまざま研究、さらなる探求。「大学受験のため」に偏らない教育がそこでは展開されているのです。

 

将来、社会で活躍し貢献する、豊かな人生を歩んでいく上での「礎」となる教育環境がそこに在ります。

 

 

私学のファミリーとなる

私学の6年間で得られる大きなもの-------。

 

それはまた、無二の「仲間たち」でもあります。同級の仲間はもちろん、将来にわたってつながり合える、先輩や後輩たち。公立とは違い、移動することがない私学の先生たちは、いつでも母校にいてくれます。

卒業しても帰れる場所がいつもそこにある。「ふるさと」になりえる場所------私学。

大学に進学しても、社会に出ても、還暦を迎えても続く、私学の「ファミリー」としてのつながりです。

 

親があらためて考える「中学受験」という選択。必要なのは、各私学の特色をまずは知ること。実際に足を運び、わが子、家庭にあった学校を見極めること。「どういう方向に進みたいか、進ませたいか」「将来どんな大人になりたいか、なってほしいか」。人生において大切な、人間形成をする中高の6年間。「わが子が育つ場所」を家庭で選ぶことは、至極当然のことではないでしょうか。

 

12歳の進路選択。子どもにより良い教育を渡したい。この機会にぜひ家族で話し合ってみてください。

 

 

朝日新聞から  2014年6月

受験人口・受験率データ

首都圏の中学受験率(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)


1986年  

小6卒業生数 517,000人   中学受験率44,000人   受験率8.5%

 

1989年  

小6卒業生数 448,000人   中学受験率44,000人   受験率9.8%

 

1992年  

小6卒業生数 386,000人   中学受験率49,000人   受験率12.7%

 

1995年  

小6卒業生数 352,644人   中学受験率47,000人   受験率13.3%

 

1998年  

小6卒業生数 325,355人   中学受験率41,800人   受験率12.8%

 

2001年  

小6卒業生数 305,742人   中学受験率41,800人   受験率13.7%

 

2004年  

小6卒業生数 293,219人   中学受験率44,450人   受験率15.2%

 

2007年  

小6卒業生数 307,011人   中学受験率58,000人   受験率18.9%

 

2010年  

小6卒業生数 303,493人   中学受験率61,500人   受験率20.3%

 

2012年  

小6卒業生数 305,329人   中学受験率59,400人   受験率19.5%

 

2013年  

小6卒業生数 305,185人   中学受験率57,600人   受験率18.9%

 

2014年  

小6卒業生数 303,594人   中学受験率57,700人   受験率19.0%

中学受験 偏差値
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