2020年

6月

17日

「御三家」に合格できてもそれより問題が易しい慶應中等部に落ちるのはなぜか

 

 近年、中学受験では「大学付属校」人気が高まり、激戦となっています。「早慶GMARCH」「関関同立」をはじめとする、人気の「付属中学」の合格を勝ち取るにはどうすればいいのか?


実は、付属校の入試問題は、「御三家」を頂点とする進学校のような難問があまり出ないので、大手塾で落ちこぼれたり、偏差値が20足りない子でも、付属校に“特化した”勉強をすれば、「逆転合格」できる可能性は高いのです。


早慶中学合格率80%、大学付属校合格率100%を誇る「早慶維新塾」塾長の野田英夫氏の話題の著書「中学受験 大学付属校 合格バイブル」の中から、知られざる付属校受験の実態や、合格のためのノウハウの一部をお伝えします。

 偏差値だけを見て学校選びをしているご家庭の志望校を見ると、付属校と進学校をごちゃごちゃにしていることがよくあります。しかし、これは賢い選択ではありません。付属校と進学校では、前項でお話したように出題傾向が全く違うため、子どもはなかなか対応できないからです。

 たとえば女子御三家を第一志望にしている生徒で、慶應中等部を併願する子は多いのですが、御三家は合格しても慶應中等部に不合格になるケースがあります。これは慶應中等部の問題が易しいために、あまり対策をしないで臨んでしまうからです。付属校の入試問題は、難関進学校からみると易しいのですが、対策がいらないわけでは決してありません。

 偏差値で学校選びをすると、このような罠にはまります。付属校志望の皆さんには、このことをぜひとも知っておいていただきたいと思います。

 前項でもお伝えしたように、偏差値の高い学校には入りにくく、偏差値が下がるにつれて入りやすくなるというイメージを持っている方がほとんだと思います。確かに大きな傾向としては間違っていませんが、実際には、合格の鍵を握るのは「出題傾向」との相性です。
 まず、出題傾向とは「入学試験で出される問題の特徴のこと」です。「どんな特徴の問題が出やすいか」ということです。すべての学校でその傾向は違います。たとえば付属校のトップをいく早稲田と慶應でも違いますし、早稲田の各校(早稲田実業、早稲田中学校、早大学院など)でも、慶應の各校(慶應普通部、慶應中等部、SFC)でも違っています。


● 生活の知識を問う大学付属校 論理的思考力を試す難関進学校

 ただこれまでもお話ししたように、付属校と進学校の間では、出題傾向は特に大きく異なります。誤解を恐れずに言うなら、「付属校:基本問題の出題。問題は易しめ」「進学校:応用問題の出題。問題は難しめ」となります。

 付属校では、基本問題を重視する傾向があり、広い視野が必要な広範囲にわたった問題の構成となっています。たとえば、慶應では過去に中学入試のテキストには出てこない、テーブルマナーに関する問題や、お正月の習慣に関する出題などがありました。他の大学付属校でも生活関連の問題は頻出です。これは進学校では考えられないことです。受験勉強の知識に限らず、幅広い教養や関心を持っている生徒を求めているからこその出題です。「生活の知識」が問われるのです。

 一方、難関進学校では6年後の大学受験に耐えうる学力を受験生が備えているかどうかを見極め、難関大学に合格できる素地のある子を求めています。そのため、「論理的思考力」を試す問題が多いのです。

 お話ししてきたように、付属校と進学校の入試問題がこのように大きく違っているのは、求める人材が違うからです。大学卒業まで10年間をかけて育てる人材と、6年後の大学入試に対応できる人材は異なります。長く走ってくれるマラソン型の人材、瞬発力が必要な短距離型の人材というわけです。

 ですから、お子さんが早慶を含めた付属校に入りたいという意思を持っているなら、付属校の問題の練習を重ねる必要があるのです。

 

 

2020.6.17  ダイヤモンドオンライン

 

 

2020年

4月

25日

塾ソムリエに聞く、我が子にあった塾選び

 

今回のテーマは、中学受験にむけての塾選びです。口コミサイト「ウィメンズパーク」の投稿から、先輩ママたちの塾選びの決め手を紹介します。塾ソムリエの西村則康さんにもアドバイスをもらいました。

 

 

 

我が家の塾選びの決め手は?

いろいろな特色がある塾から我が子にあった塾を選ぶには、どういったところをチェックするといいのでしょう? ママたちの体験談を見てみましょう。

 

 

志望校の合格率

「決め手は合格率です。中受塾はしっかりと志望校の受験対策の指導をしてくれないと意味がなくムダです。私は、入塾後に志望校の合格者の集いに参加して、合格者の人数も実際に確かめました。志望校の入試に合致したテキストと学習指導がないと、子どもの意欲も下がると思います」

 

 

面接対応をしているかもチェック!

「志望校が決まっていれば、その学校の受験に強い塾を選ぶのがポイント。そのほか、予習型なのか復習型なのか、受験に面接があるなら面接対応もしているか、受験が何教科などを考えて選びました」

 

 

戦略に長けた塾を選びました

「うちは合格実績と具体的な戦略に長けているところから探しました。入試前まで通塾予定であれば、4年生~6年生の春夏の講習期間、合宿期間や日程も考慮することも大事! 学年が上がると月謝、テキスト代、テスト代、講習、合宿代、特別対策、まさかのダブル塾(個別指導など)など、お金がどんどん飛んでいきます。6年生までの年間総額と開講期間も含めて考えるといいと思いますよ」

 

 

拘束時間と宿題量

「『拘束時間』と『宿題量』。我が家の場合、エネルギッシュな体育会系男児だったので迷わず大手塾に入れたのですが、消化不良に陥りました。スポーツもしていたので、宿題量がダントツに多い塾では無理があったのです。結局、同じ予習シリーズを使用している中規模塾へ転塾したら、こちらはピッタリフィットしました」

 

 

大人数の集団塾

「少人数より大人数。ゆるい所より厳しいところからはじめたらいいのかとは思っています。万一、転塾ということになった時に、大人数から少人数にはいけますが逆は厳しいので…」

塾ソムリエが伝授 我が子に合った中学受験塾&補習塾選びとは

中学受験にくわしい塾ソムリエ西村則康さんに塾選びのポイントについて聞いてみました。どういったことに気をつけるとよいのでしょうか。

 

 

中学受験する場合は、志望校の合格者が多いところを選んで

「中学受験する場合の塾選びのポイントは2つです。まずひとつはどの偏差値の学校を重視したクラス編成になっているのかを調べ、自分の子どもの志望校の合格者が多い塾や校舎を選ぶことです。

もうひとつは親の関わりがどこまでできるかということです。大手の塾の中には宿題のプリント量が多く、子どもだけで膨大なプリントの整理整頓は難しいため、親のサポートが必要になります。家庭のサポートの負担が少ない塾もあるので、先輩ママなどに事前にリサーチするといいのではないでしょうか。

ただし学習スケジュールづくりは親子で一緒にするものです。いつまでに何をするのか、スケジュール通りできているかいないかをチェックするのは親の役目だと思ってください。

5、6年生になると、さらに宿題の量が増えます。すべての宿題をこなそうと思うと睡眠時間を削ることになるので、いつまでにどの宿題をどこまでするか、取捨選択になります。宿題は塾の先生と相談しながら決めていくこともできますから、塾のサポートが手厚く相談しやすい塾を選ぶというのもポイントではないでしょうか」(西村則康さん)

中学受験の塾選びは、子どもの志望校や学習目標に合う塾を選ぶことがポイントのようです。先生との相性や親のサポートもチェックポイントのようですね。参考にしてみてください。(文・酒井範子)

西村則康さん
日本初の「塾ソムリエ」として、活躍中。45年以上中学・高校受験指導一筋に行う。コーチングの手法を取り入れ、親を巻き込んで子どもが心底やる気になる付加価値の高い指導が評判である。著書に『中学受験は親が9割』(青春出版社)『つまづきやすいところが絶対つまづかない!小学校6年間の図形の教え方』(すばる舎)など多数。

■文中のコメントは『ウィメンズパーク』の投稿を再編集したものです。

 

たまひよ ONLINE編集部

 

 

2020.4.25 転載

 

 

2020年

4月

17日

3年連続伸長の中学受験者数、午後入試の拡大で5万人規模に【中学受験】

ベネッセ教育サイトから転載

 

 

2020年度の中学入試もすべての日程が終了し、それぞれの学校の受験者数がすべて出揃いました。今年の入試は受験率が14.3%で3年連続の伸長となりましたが、どのような傾向が見られたのでしょうか。森上教育研究所がお伝えします。

 

 

もはや1回のみの入試はごくごく一部の上位校のみの時代に

今年はなんといっても午後入試のインパクトがある入試でした。受験者数の推移を見ると、今年はおよそ5万人規模となりましたが、2018年の3万8000人、2019年の4万4000人と比べると、ここ3年は約5000人ずつ増加していることがわかります。

たしかに、全体として見ると1回のみの入試を実施しているのは、男子では開成・麻布・慶応普通部、女子では女子学院・桜蔭・立教女学院・雙葉・フェリスなどごくごく一部に限られてきました。

いわば、これは「強者の選択」で、1回の入試でも受験生をたくさん集める学校以外は、2回、3回と入試を実施し、少しずつでも受験生を集める選択をする、このような様相が現れてきました。

 

 

東京の入試は男子校・女子校の受験者数が増加する珍しい年だった

全体の傾向を見ると、男子校・女子校においては男女別学も含めて上位校・中堅校・中下位校と偏差値に関係なくほとんどの学校で受験者数が増加しました。一方、これまで人気だった共学校は一部の中下位校を除いてほぼ横ばいでした。男子校・女子校は上位校以外は横ばいか減少する傾向が多かった中、これは非常に珍しいといえるでしょう。

たとえば、2月1日午前の入試で受験者数の前年比を見ると、男子校は早稲田114%、駒場東邦109%、攻玉社122%、芝浦工大付属129%、成城111%、城北120%、巣鴨162%、女子校は共立女子116%、香蘭女学校108%、雙葉115%、洗足学園114%などが増加しています。

共学校に目を向けると、大学付属の学校は増加傾向があるものの(上位校だけでなく、中堅の付属も増加)、それ以外の受験者数はほぼ横ばいか減少する結果となりました。
なぜこのような珍しい現象が起こったのか、理由を推測すると二つ挙げられると思います。

一つは、去年までの男子校・女子校と共学校の倍率では1倍近く差があり、共学校が人気だったということ。共学校で受験生が増えるという予想のもとに、受かりやすそうな男子校・女子校に人気が集まったわけです。

もう一つは、今、中学受験をするお子さまの保護者のかたの世代が中学受験を経験した際は、男子校・女子校が中心で共学校があまりなかったため、自らの経験をもとに男子校・女子校を選んだのではないかということも考えられます。ただ、今年突然男子校・女子校が増えたことは世代では説明できないため、2番目の説は少し弱いかもしれません。

 

 

東京都の受験者数激増の理由には都の就学支援金も

東京以外の首都圏を見てみると、千葉・埼玉・茨城は受験者数が増加しましたが、来年これら3県では小学6年生人口がそのものが減少しているため、このまま受験者数が増え続けるとは言い切れません。今年大幅に受験者数が増加したのが埼玉県の大宮開成でした。大宮開成はその名のとおり大宮にある学校ですが、大宮は公立のさいたま市立大宮国際中学校が設立されたのをきっかけに併願先としての私立中学の受験需要が増えてきているように見受けられます。

神奈川県は、小6人口の減少も影響してか、そこまで受験生は増えませんでした。
東京の受験者数に比べると、同一日程の神奈川・茨城の増え方は緩やかですが、この要因の一つには東京都の高等学校等就学支援金によって世帯年収910万円以下の家庭で私立高校の授業料が軽減されること(記事作成時点では審議中)も大きいのではないでしょうか。

世帯の年収にもよりますが、私立の中高一貫校を選んだ場合も、高校で授業料の負担が半額程度で済む可能性も出てきました。この支援金を利用できる東京の学校に通うという選択肢が強い誘因として学校選択に影響したとも思われます。

 

 

 

プロフィール
森上展安
森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

 

 

2019年

11月

21日

お茶の水女子大付属中で男性教諭が生徒に足蹴り あばら骨折る大けが

 

お茶の水女子大学付属中学校(東京都文京区)の30代の男性教諭が、2年生の男子生徒に足で蹴る体罰を加えていたことが20日、関係者への取材で判明した。生徒はあばら骨を折る大けがをした。警視庁大塚署は傷害の疑いもあるとして教諭から任意で事情を聴いた。

 関係者によると、教諭は9月中旬の放課後、校内で男子生徒を足で蹴った。学校は同月下旬に大塚署に相談した後、臨時保護者会で経緯を説明した。生徒は既に回復しているという。

 捜査関係者によると、教諭は同署の聴取に対して生徒にけがをさせたことを認めているという。

 お茶の水女子大の広報担当者は、教諭が現在は自宅謹慎中であることを明らかにしたうえで、「不適切な行為があったことは把握しているが、警察に話をしているので詳細は控えたい」としている。

 同校には秋篠宮家の長男悠仁さま(13)が1年生として在籍している。4月には、工事業者を装った男が悠仁さまの教室の机の上に刃物を置いたとして、建造物侵入容疑で逮捕される事件があった。

 

毎日新聞

2019.11.21

 

2019年

11月

20日

中高一貫男子「首都圏・人気併願校」予想実倍率【2020年入試版】

 

男子校生の大学受験には2つの特徴がある。「団体戦」と「ラストスパート」である。超難関校の併願校として実績があり、主要国立大にも「逆転合格」できるような、首都圏の人気男子・共学中高一貫校を見ていこう。(ダイヤモンド・セレクト編集部)

 

 

● 変わる超難関校の併願校選び

 首都圏、とりわけ東京23区と横浜市では、2月1日に超難関校の入試が集中している。一発勝負というわけにもいかないので、いくつか併願することになるが、早く合格を勝ち取りたいという受験生の気持ちに応えた1日午後入試に人気が集まっている。特に、1科入試で解説した。 

 年内に一般入試がある茨城県の茨城や年明け早々に行われる清真学園などは、早めの合格体験をするにはうってつけの学校かもしれない。

 1月中旬にはさいたま市の栄東と開智、下旬に向けて千葉の東邦大東邦と昭和学院秀英の人気が高い。

 注目すべきは、2020年は日曜日となる2月2日の入試である。安息日ということで、青山学院は翌3日に入試日を変更した。この点については以前の連載でも触れたのでご参照いただきたい。

 逆に例年は2月3日に入試を行っているカトリック校の暁星が2日に入試日を移した。2020年入試最大の目玉である。それは、倍率が極めて軟化するのではないかと予想されているからだ。

 中学の3年間、「情報」の時間を設けて、すべての生徒がプログラミングなどを学べるようにするなど、入学後の面倒見の良さには定評のある城北のように、実倍率2倍程度が併願校としてはありがたい水準である。東大合格実績が大幅に増加し、急速に注目を集めるようになった巣鴨は、鎌倉学園と並び3倍台になりそうだ。

 青山学院や慶應義塾中等部が並ぶ2月3日は、国公立の一貫校の入試が行われることもあって、どこに出願するか迷う男子受験生も多いだろう。東京では男子校の学習院、横浜では共学校の公文国際学園、桐蔭学園中等教育学校に人気がある。

 2月も4日、5日となると受験も終盤戦である。1月入試では2倍台の市川も、4日の入試となると11倍近くに跳ね上がる。早期合格志向が強まっていることもあって、予想実倍率は前年実績よりも低下傾向にある。その中で、共学校の成蹊が受験者増の予想となっている点に注目したい。

 次ページに2020年入試の予想実倍率を掲載したが、模試で志願者が多かった入試を優先したため、2回目、3回目の入試が中心となっている。2019年入試実績値との差を見ると興味深い。

 

 

● 男子校ならではのクラブ活動と進路企画

 男子校の魅力の一つに多彩なクラブ活動や文化祭がある。

 学習院は今年で3年目となったクラブ体験会(7月)が、参加クラブ数も増え、参加者は過去最高となったという。高校ホッケー部、中高の陸上競技部、中学テニス部、中学囲碁チームが、この数年間に全国大会へ進んでいる。

 国際学級創設から30年目を迎えた攻玉社では、全国大会出場の将棋部に加えて、鉄道研究部、レゴ部、ガンダム研究部などと、男子生徒が心置きなくオタク心を発揮できるクラブ活動に人気がある。

 超難関校の併願校として定着した感のある世田谷学園では、特設サイトを生徒自ら立ち上げ、開場時間を1時間前倒しするといった実行委員会の工夫が功を奏し、54回目となる学園祭「獅子児祭(ししじさい)」の来場者数が初めて1万人(前年比+2100人)を超えた。「算数特選入試」の特待生が20人を数え、理数教育に力を入れていることも浸透してきているようだ。

 OBの層が厚い伝統校では進路企画で真価を発揮する。桐朋では、千葉大・横浜国立大・東工大・電気通信大・成蹊大慈恵医大杏林大・東大・東京農工大など近隣にある大学で研究室を構えるOBから招待を受けての研究室訪問シリーズが回を重ねている。

 11月下旬、ヨハネ・パウロ二世以来38年ぶりに来日するローマ教皇フランシスコの東京ドームで開催されるミサに、サレジオ学院は全校の生徒・教職員が参加する。これなどはミッション系らしい活動である。

 

 

ダイヤモンド・セレクト編集部/森上教育研究所

 

 

中学受験 偏差値
中学受験 偏差値
サピックス、四谷大塚、日能研、早稲アカ
帰国子女
家事代行なび
家事代行なび

資料請求は無料です。いざという時に持っておくと便利です

押してください。

情報収集にどうぞ

  ↓

にほんブログ村 受験ブログ 中高一貫校受験へ

 

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(本人・親)へ

 

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ


トップページで

おすすめ書籍を掲載しています。

参考にしてください。こちら