名門ラ・サールも東大合格者減少? 理由は学力低下ではなく…〈週刊朝日〉

 

進学校が競い合う東大・京大の合格者数。ランキング上位の顔ぶれをたどると、かつての有名校が姿を消したり、無名校が浮上したり、変遷がわかる。近年は特に変化が激しく、新興校が台頭する一方で、名門校復活も相次ぐ。特に関東でも関西でも公立校の躍進や復権が目立つ。

 こうした近年の変化には、高度経済成長期の70年代ごろとは正反対の要因もあるようだ。教育情報を提供する「大学通信」の安田賢治ゼネラルマネージャーは言う。

「進学に力を入れている都内の私立中高一貫校は、高校からは入学できない学校が多い。しかし、リーマン・ショックの影響もあり、中学から子どもを私立に通わせる経済的余裕のない家庭も多い。そういった家庭の生徒に、都立高が受け皿となった。最近では、早稲田や慶應の付属校よりも、都立の日比谷などを選ぶ生徒も増えています」

 駿台予備学校進学情報センター長の石原賢一さんは受験生と接するなかで、最近の都立高生の意識に変化を感じているという。

「数年前まで、日比谷や西の高校1年生で東大が第1志望の生徒は、限られていました。今ではみんな東大を目標にしている。公立校の生徒は小学校や中学校で受験勉強の経験が少ないだけに、学力の伸びも大きい。合格者数増加は、都立高の先生の自信にもつながっているはずです」

 合格者数ランキングの変遷を見ると、かつての有名進学校が実績を落としている例もある。しかし、高校の実力低下をただちに示すわけではなさそうだ。

 ラ・サール(鹿児島)は85年には東大合格者数で3位だったが、近年はランキング上位に入らない。一方で、16年の国公立大医学部医学科の合格者数では好成績だ。ラ・サールは84人と、開成(59人)や東大寺学園(53人)などよりも多い。

 背景には、「地元志向」の強まりがある。

「地方に住む優秀な理系の生徒は、東大・京大ではなく、地元の医学部に進学する傾向が強まっています。四国の名門校の愛光(愛媛)なども、医学部合格者が多い。洛南(京都)は、共学化して女子生徒を受け入れるようになってから、医学部志向が強くなりました」(前出の安田さん)

 合格者数上位校の結果が映すのは、進学校の変遷だけではない。教育制度の改革や経済状況、受験生や親の意識の変化など、数多くの要因が数字に反映される。次の時代を引っ張る高校はどこになるだろうか。

※週刊朝日 2017年3月24日号より抜粋

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