小島慶子「内部進学者は『勉強できない』? 中学受験なんかで人生は決まらない」〈AERA〉

 

元アナウンサーでエッセイストの小島慶子さんが「AERA」で連載する「幸複のススメ!」をお届けします。多くの原稿を抱え、夫と息子たちが住むオーストラリアと、仕事のある日本とを往復する小島さん。離れたからこそ見える日本の良さ、改めて抱く違和感など、日々の暮らしの中から生まれる思いを綴ります。

*  *  *
 2月は中学受験シーズン。結果がどう出ても、身につけた学力は一生消えない財産ですから、受験生たちを褒めてあげたいです。中学受験なんかで人生は決まらないですし。

 高偏差値高学費で知られるある付属校。卒業生たちの結束の固さで有名です。ところが、地方の公立高校からその大学に入って各界で活躍している人たちからすると「内部進学者は世間知らずで勉強のできない人たち」という扱いだと聞きました。いま子どもを怒鳴りつけながら付属校のお受験に必死になっている東京のお母さんたちに「落ちてもドンマーイ。大学からでも十分らしいよ!」と叫んで教えてあげたいです。

 かくいう私も中学から大学まで中堅の私学で学びました。付属上がりでいいことが一つあります。大学受験の偏差値コンプレックスと無縁なのです。どこも受けていなければ、どこにも落ちたことがないわけですから、つまりは負け知らず。自分の出た大学の偏差値もよく知らず、もしバカにされていても気がつかないのですから、実におめでたいですね。でもこれは見方によっては、偏差値の呪いから自由であるということでもあるので、そういう意味では、付属校はおすすめです。

 この仕事を20年あまりしてきて、政財界で名を成した方、アカデミズムの世界で活躍している方、いろんな人にお話を伺う機会がありますが、ひとつ確かなことがあります。学歴から自由になれない人と、得たうえで手放せる人がいるということです。学びを極めたうえでノーブランドの心持ちで生きていけるのが、最強の知性かもしれません。

 米国のミシェル・オバマ前大統領夫人が若者たちに「学ぶことはあなたを自由にする」と伝え続けたように、親が子どもにしてやれることは、たとえ転んでも、学び続けるあなたは尊い、とたたえることでしょう。頑張った全ての小さな受験生に、心からの拍手を。

※AERA 2017年2月6日号

中学受験 偏差値
中学受験 偏差値
サピックス、四谷大塚、日能研、早稲アカ
帰国子女
家事代行なび
家事代行なび

資料請求は無料です。いざという時に持っておくと便利です

押してください。

情報収集にどうぞ

  ↓

にほんブログ村 受験ブログ 中高一貫校受験へ

 

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(本人・親)へ

 

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ


トップページで

おすすめ書籍を掲載しています。

参考にしてください。こちら