中村中「コンピテンシー(変化対応能力)入試」と「ポテンシャル(潜在能力)入試」

 

 首都圏の中学入試が2月1日にピークを迎える。国の大学入試改革で2020年度に新たな入試制度が始まるのを先取りし、中学受験でも思考力や表現力などをみる新しいタイプの問題を出す学校が増えている。これまで帰国生を対象にしていた英語入試を一般枠に導入し、新たな受験生の開拓を目指す学校も目立つなど、中学入試も大きく様変わりしている。


 首都圏では小学生のおおむね5人に1人が中学を受験し、例年約6万人がこの時期、入試に挑む。

 中高一貫女子校の中村中(東京都江東区)は今年大幅に試験内容を変更。「コンピテンシー(変化対応能力)入試」と「ポテンシャル(潜在能力)入試」の2種類を用意し、計124人を募集する。

 コンピテンシー入試では、各科目の基本的な知識が定着しているのを前提に、思考力や考えるプロセスを見る。例えば国語の説明文の問題は、昨年までは空欄補充や本文の内容に当てはまるものを記号で選ぶ出題などが中心だった。だが、今年からは本文に関連する自分の経験や考えを具体的に記述させる問題などに改めるという。

 ポテンシャル入試は芸術やスポーツなどさまざまな分野で高い能力を持つ小学生が対象。活動報告書や作文、面接などを4段階で評価し、合否を判定する。梅沢辰也校長は「多様な価値観を持つ生徒が同じ空間で学び合うことは、これからの大学入試で求められる表現力などを養うことにもつながるはずだ」。

 男女共学の中高一貫校のかえつ有明中(江東区)は12年度から、一般的な4科目入試などとは別に「思考力入試」と呼ばれる試験をしている。ある言葉から連想する言葉をいくつも書かせたり、説明文を読んで考えを書かせたりする問題が出されたこともあった。同校の授業では、表現力や思考力を学ぶ教科横断型の「サイエンス科」という科目も設けている。担当者は「これまでの我が校の取り組みに国の教育改革が近づいてきた。学校説明会などで保護者からの質問も増えている」。

 中学受験用の公開模試を実施している首都圏模試センター(東京)によると、今年の入試で、考える力などをみるために「思考力」「適性検査」といった名称の科目を導入する首都圏の中学は86校に上り、昨年の53校から約6割増。20年度から小学5、6年生で英語が正式教科となるのを見据え、英語を試験科目に加えたり、英語だけで受験できたりする中学も63校と昨年からほぼ倍増した。

 小学3年の長女の中学受験を検討中という都内の男性(44)は「入試が変わると、その対策で塾や志望校選びも大切になる。正確な情報をつかむため、しっかりアンテナを張らなければ」と話す。

 中学受験に詳しい森上展安・森上教育研究所代表は「難関校は以前から記述式の出題が中心だった。最近は中位校でも大学入試改革を意識して思考力を問う出題をしたり、授業にアクティブ・ラーニング(主体的、協働的な学習)を導入したりして、受験生を増やしている学校がある。一方で、大きく変わる入試制度を不安に感じ、大学付属校を志望する受験生の動きも目立つ」と話している。【高木香奈、佐々木洋】

 ◇大学入試改革

 知識の暗記に偏りがちだった従来の入試を改め、知識を土台に思考力や表現力などを評価することを目指す。文部科学省はマークシート方式の大学入試センター試験を2019年度で廃止し、現在の中学1年生が大学受験に挑む20年度から記述式を取り入れた「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を導入する方針。各大学の個別試験も改め、集団討論や面接などで意欲や他者と協力して目的を達成する力などを評価する。

 

 

毎日新聞  28.1.30

 

 

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