東大生の親の年収 950万円以上が51.8% 教育格差は中学受験から始まる?

2012.11


入試シーズン到来を目の前に、受験生たちにとっては最後のラストスパートの時期がやってきた。「我が家にはまだ先のこと」と言っても、中学受験も当たり前になった昨今では我が子の進路を考えるのに早すぎるということはない。

東大家庭教師友の会が現役東大生277人に行ったアンケートによると(2009年2月実施)、「学習塾に通った経験はありますか?」という問いに対して85.9%の学生が「ある」と回答。また、「学習塾が必要だと思った時期はいつですか?」という問いに対しては、
中学受験時 ………33.6%  高校受験時 ………23.5%
大学受験時 ………27.8%  その他の時期 ……15.2%

 と、中学受験に備えて学習塾に通いはじめた学生が多いことがわかっている

 さらに興味深いデータがある。東京大学が在校生の家庭状況を調査した「2010年学生生活実態調査の結果」(2011年12月発行)によれば、世帯年収950万円以上の家庭が51.8%に上った。ちなみに、厚生労働省発表では世帯平均年収は約550万円。東大生の半分が、日本の平均世帯年収の約2倍、もしくはそれ以上を稼ぐ家庭の子どもということになる。

 ベネッセコーポレーションの最新の中学受験調査によると、「中学受験を迷う理由」の1位は「私立中学は授業料が高いから」(28.8%)、2位は「受験準備(塾など)にお金がかかるから」(22.9%)となっており、中学受験に踏み切る際の最大のネックは“お金の問題”であることが明らかになっている。

 上記のことを踏まえると、経済格差がそのまま教育格差につながっていることになるが、特にその分かれ目となるのが“中学受験”と言えそうだ。

「子どもにかけるお金を考える会」に所属するファイナンシャルプランナーの菅原直子さんは、現代の保護者の気持ちを次のように代弁する。


「親の収入が減少する中、親は子どもに希望する職に就いて幸せになって欲しい、と教育投資に真剣です。手持ちのお金では足りず、借金をする家庭もあります」

 デフレでモノの値段が下がっても、教育費だけはなかなか下がらない今、貸与方式の奨学金や、教育ローンを利用する保護者も増えている。「教育費は投資」という考え方も、お金を出した親が回収する投資というよりは、子どもの世代で回収するための投資という考え方で、裏を返せばそれだけ子どもへの愛情が強いことの表れだ。

 しかし、前出の菅原さんは「でも、一度、あふれる愛情を、冷静な目で見つめてほしい」と話す。

「親は、100%の力を出し尽くすのではなく、今も将来も、常にいくらかの余裕を持っておくことが、子どもを守ることにつながります」

 しかし、だからといって東大をはじめとする難関大学を諦めるのはまだ早い。先の東大家庭教師友の会が現役東大生に実施したアンケートでは、次のような結果も出ている。

 東大生と早大・慶應・一橋を含む主要難関大学生との塾通いを開始した時期を調べると、「小学4年生:東大生(36.1%)/難関大生(43.2%)」の入塾が一番多かったが、注目したいのは小学4年生以外の東大生と難関大生の入塾時期の差。東大生は「小学5年生春(24.3%)」「小学6年生春(13.2%)」と比較的遅めの入塾者が多いのに対し、難関大生は「小学2年生(4.8%)」と、早くから入塾した人が目立った。つまり、東大生は最初から塾に通わず、ある程度独学で勉強していた傾向が伺える。

 経済格差=教育格差という現実に悲観することはない。前出の「中学受験白書」の父親と母親の行動の違いによると、父親の半数が「わが子にあった勉強法を考える」と答えている。また、学年によってばらつきがあるものの、中学受験組の父親は平均して20~25%ほどが家庭で子どもに勉強を教えている。肝心なのは、我が子に適した学習法をみつけることなのかもしれない。

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